「行かなきゃ会えない音がある」
全国CDショップ店員が「本当にオススメしたいCD」を投票で選ぶ「第8回CDショップ大賞2016」の大賞候補作品となる二次ノミネート10作が発表され、一次ノミネート作品
マスメディアの中心からインディーズまで幅広くノミネートされています。
投票資格者は
新譜を扱うパート・アルバイトを含むCDショップの店員
洋楽賞:、演歌賞などの各部門賞も気になるところですがなんといってもメインは「大賞」。今回もインディーズ、メジャー問わずバラエティに富んだノミネート作品が並びました。
CDショップ大賞ノミネート作品一覧
創り上げるその世界観は圧倒的、Acid Black Cherry「L-エル-」
Janne Da ArcのヴォーカリストyasuのソロプロジェクトのABC。
ポップでもなくロックでもないこのABCの世界観は何にも形容しがたいです。
ゆとり世代が生んだ就活敗者の逆襲、キュウソネコカミ「人生はまだまだ続く」
元は関西学院大学軽音楽部の仲良し部員同士。音楽活動をやめられず、就職活動を諦めた組が集まって結成した「キュウソネコカミ」
たしかにこういう音楽は仲良しじゃないと出来なさそう。
至高のグルーヴィーサウンド、Suchmos「THE BAY」
ルイ・アームストロングの愛称であったサッチモからとったという、バンド名の読み方は「サチモス」
ACID JAZZ、ファンク、HIP HOPなどのブラックミュージックに大きな影響をうけた彼らの作り出す曲はただただカッコイイ。
こういうちょっとこもった感じの声は曲にあっていますね。
コムアイは「エロくない壇蜜」、水曜日のカンパネラ「ジパング」
ヤフオクのCMでボーカルのコムアイが話題になったり、某ラジオでマキタスポーツがその雰囲気をみて「エロくない壇蜜」と評した「水曜日のカンパネラ」
水曜日のカンパネラのトラック・メーカーのケンモチヒデフミ(Kenmochi Hidefumi)が作る曲の中毒性はきゃりー、Perfumeなどをプロデュースする中田ヤスタカ(CAPSULE)のそれとは異質で、曲の進行や重ね方、音の素材に少し古い香りがしているのが逆に新しい。最近のゴリゴリEDMとも一線を画しています。インディーズならではの自由感と相まって次にどんな曲になるのかが楽しみな一枚。
歌詞の女々しさにハマる人続出、back number「シャンデリア」
2015年、CMドラマと数々のタイアップなどでマスメディアを席巻し一気に国民的ロックバンドと呼ばれるまでになったback number
音楽やってた頃の荷物整理してた時に偶然、今から9年前、2007年の吉祥寺クレッシェンドというライブハウスのパンフにこのバンドの名前を見つけて勝手に親近感。
この時は4人だったのね 。
個人的にはアップテンポで流れるようなメロディーの曲が好き。
挫折を乗り越えた九州発ロック、BLUE ENCOUNT「≒」
鹿児島出身の4人組ロックバンド「ブルエン」ことBLUE ENCOUNT
高校サッカーのテーマ曲を手掛けたりと2016年の大注目バンドのひとつ。
高校時代の結成から度重なる挫折を乗り越え「葛藤」や「青さ」をまっすぐに歌う姿は10代、20代を中心に絶大な人気を誇ります。熊本市長もファンらしい。
オシャレコードの王子、星野 源「YELLOW DANCER」
今回の「CDショップ大賞」候補の最右翼、星野源の「YELLOW DANCER」
聞き流すもよし、歌ってもよし、演奏してもよし。
入り口が広いのに聞いていると深みにどんどんハマる星野源ワールド。
ボカロ界を超えた天才、米津玄師「Bremen」
ボカロP「ハチ」としてすでにネット上では類稀なる才能を披露していた米津玄師のアナログなのかデジタルなのかわからなくなる不思議な曲と声。
後ろで鳴っている楽器?(効果音)が何の音なのか気になるフレーズがたくさん出てきます。
アジカンのゴッチが「引退を考えるくらい素晴らしい」と書いた、Ykiki Beat「When the World is Wide」
アジカンのゴッチこと、あのASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文に「引退を考えるくらい素晴らしい。」と言わせるほどその界隈では大絶賛のワイキキビート。
ゴッチの日記(2014/12/16更新分)
「When the World is Wide」Ykiki Beat / PCD-93934 (2015/7/22)
抜群のメロセンスと楽曲のよさ。ベタに感動しました。90年代を通ってる僕は軽いデジャブ感を伴う衝撃を持って受け止めました。若いのにこの洗練さ。さらに先が聴きたい8曲はコンパクト感も狙っていたかの様でしびれます。(HMV札幌ステラプレイス / 野瀬滋)
若き5人が鳴らす世界でも引けを取らないクールなサウンドが、ここ日本から発信された記念すべき2015年の決定盤! Joy Divisionを彷彿とさせる楽曲や、ロックンロールリヴァイバル後期のタイトなサウンドを聴かせてくれたりと、様々なジャンルを吸収し消化したサウンドは胸をアツくさせる。しかしなんといってもM-5『Forever』は2015年を代表する名曲。(TOWER RECORDS久留米店 / 梶原リエ)
PIZZA OF DEATHの秘密兵器、WANIMA 「Are You Coming?」
2010年に結成された熊本県出身のロックバンドのワニマ。
メロコア、パンクで一世を風靡したハイスタこと「Hi-STANDARD」の横山剣が代表を務めるインディーズレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS(ピザ・オブ・デス・レコーズ)の所属。
日本語メロコアで力強くかつ歌詞も入りやすい最近では少ないタイプのバンドかと。
改名後の初アルバムは最高傑作、[Alexandros] 「ALXD」
正直この「ワタリドリ」くらいしか知りませんが、改名後初のアルバムで過去最高との呼び声の高い「ALXD」
改名前のバンド名ロゴはHP上で一般公募された[Champagne]。[ ]はロゴをラベルのようにしたかったためということと、またこれも後付けの理由として、「格好つける」「括弧つける」を掛けている、というもの。
ブランド保護のためにシャンパーニュ地方のワイン業界からの要請を受けたことで今の[Alexandros] に変更ってなかなか大変そう。
長くなったので後半は作品の紹介のみで。
2016年期待の新成人ランキング1位、大原櫻子「HAPPY」
2015年を席巻した卑怯ドラム、「TIME」 KANA-BOON
踊れるヨナ抜きロックバンド、KEYTALK「HOT!」
※ジャケットは異なります
文字通りのラストアルバム、SAKEROCK「SAYONARA」
注目のシティ・ポップ、cero「Obscure Ride」
ユアソン、サケロックと同じ「カクバリズム」所属のセロ。
アイドルで唯一ノミネート、でんぱ組.inc 「WWDD」
どことなくビレバン感、never young beach「YASHINOKI HOUSE」
※試聴はLiveVer.
フェスで大人気!名古屋発ロックバンド、04 Limited Sazabys「CAVU」
その人気は世界へ、ONE OK ROCK「35xxxv」
以上、CDショップ大賞候補のアルバム20作品
本命はやはり星野 源「YELLOW DANCER」でしょうか
対抗でメジャーどころのback number「シャンデリア」や集票力の強いでんぱ組.inc 「WWDD」か。
穴としてサケロック、水曜日のカンパネラのサウンド力に注目。
これだけ取り上げればどれか引っかかりそうなのでこの辺で。
投票は1月17日まで、発表は3月上旬です。楽しみにしましょう。
本日は以上です。
[追記]
大賞は
星野 源「YELLOW DANCER」
でした。